ご挨拶(財)文化建設曾 
理事長 小野寺紘毅

私共、文化建設曾は昭和二十一年に故吉田茂外務大臣により認可を受けた財団法人であります。

 

戦後何もなくなってしまった日本がこれからどうすべきなのかという時代に、私達の会が発足し、財界人、文化人が中心となって世界の平和を真剣に考え、今日まで日本の明日を見つめて参りました。
日本と社会が平和ネットワークを作ることにより世界平和をさらに確かなものとすることが私達文化建設曾の使命であると考えています。

具体的な活動としては有形、無形文化の継承問題を研究し、さらに現在から未来へ発展していく「ingの動き」を目指すものとしています。
現在は劇団俳優座研究生の演技ならびに人間的資質向上の後援、ミャンマー国
(旧ビルマ)の観光経営のための調査及び研究、ウクライナ、広島、長崎の被爆問題の調査分析、世界(中国、ロシア等)の孤児問題調査、IT導入(国内外の電子パスポートシステム等)の研究開発、NPONGOの連携支援を行っております。
また基金として被爆した子供達支援金、未来教育センター設立への支援金、世界動物救済の支援金、戦中遺品調査等貢献しております。

これから新世紀を迎えるに当たり、さらに初心にもどって活動していく所存です。
ここに会の設立当時の趣意を掲げ新世紀をスタートしたいと思います。

恒久の世界平和のために文化建設をなすことこそ、日本文化の唯一の使命にして、まさに全国土をあげて全人類の福祉増進に寄与し、
全生命をもって文化復興に最善の努力を傾注べきなり。

従来ややもすれば徒に政治軍事的方面に偏り、文化の発展にありても、封建的傾向の多々ありしことに対する、根本的是正をなくし、あくまでも豊かなる世界文化の交流、接取の中に、極めて友好的なる世界文化建設を実現せざるべからず。

ここに日本は、過去の誤れる古き弊習を潔く廃棄し、全人類に対し、いかに純粋公明なる道義、文化理想を達成するかに真の生まれるべき大道の明示されつつあるを自覚し、この栄光ある希望に満てる新しき文化建設のため、現実の幾多の苦難なる諸問題を解決することこそ、最大の必須の事に属す。

かくて日本は、自らの正しき文化的目的を世界的発展の中に実現し、自らの足らざる所を全力をあげて充実し、以って世界文化の大いなる交歓に参与し得るに至る文化創造を為さざるべからず。
このため世界平和建設に資すべき精密なる研究と周知なる設計を為し、日本をして世界より愛されるべき文化的表現を国土の中に建設し、幾多の世界文化の移入、調和による、新しき世界文化の美しき一現たらしむこと最大の指標とすべきなり。

これにより始めて、現在の日本の真再建の実はあげられ、科学、芸術、宗教一切の文化領域は、新しき世界連携の中に総合発展し、着々として喜ばしき世界文化への貢献を為す可能性を有するものなり。

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